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hon-nin vol.02

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hon・ninという松尾スズキさんが音頭を取っているのかな?の雑誌というか季刊誌なのかな、これは。以前、町山智浩さんのブログで連載していると告知があったので、そこだけをパラパラと流し読みしたことがあったからピックアップ。 「書く本人、読む本人。本人という私、本人という他人」とサブタイトルにあるにあるように、自分語りというか私小説っぽい感じを集めたものです。頭の切り替えや気分転換で読む時というよりは、僅かにでも出来た暇な時間を活字で埋め尽くしたい時に、だらだら〜と文字を追うのに最適なのかもしれない。 一通り全部を読んでなにより"ビートたけしのオールナイトニッポン傑作選"という過去のラジオの活字起こしが(これはエアチェックしたテープを見つけて許可取ったのかな、と)、ちょうど過去のテレビ番組のアナログ映像をYouTubeで眺めるような感覚で、新鮮な感じでおもしろい。 hon-nin vol.02 著:宮藤 官九郎、安野 モヨコ、吉田 豪、本谷 有希子、町山 智浩、堤 幸彦、天久 聖一、池松 江美、せきしろ、松尾スズキ 出版社:太田出版 定価:998円 livedoor BOOKS 書誌データ / 書評を書く

先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!—鳥取環境大学の森の人間動物行動学

リチャード・ドーキンスやコンラート・ローレンツの翻訳物での日高敏隆氏や、サル学方面での山極寿一氏などを読んで動物行動学周辺に関心があったので、本書のサブタイトルにある"森の人間動物行動学"という箇所に反応してピックアップ。 サブタイトルを見て初めて鳥取環境大学の存在を知りました。どうやら公設民営方式で(PFI方式といえば図書館などが思い浮かぶが、大学のケースもあるのか)最近というほどでもないが新設された大学のようだ。本書はそこで動物行動学を専門にしている著者が、自然あふれる大学での日々の生活で出会った動物のあれこれを記録したものです。 動物行動学の専門書と期待すると、いささか拍子抜けする面もある。むしろ 「もやしもん」 という農業大学を舞台にした学園マンガに似たテイストといえば伝わりやすいかな。新設された大学で何をやっているのか、具体的な日々の日常をわかりやすく一般向けに書かれているのでさくっと小一時間程度で読める。

「近代名建築で食事でも」

前作は資生堂での企画モノでアールデコでしたが、今回は「近代名建築で食事でも」と題して、東京に現存する近代建築のうち、内部の見学と喫茶飲食を提供している所へ毎度の散策であります。 いつもの稲葉なおとテイストでしたためた写真とテキストで楽しめるもので、そういえば磯達雄&宮沢洋の「昭和モダン建築巡礼 西日本編」というイラストとテキストのコントラストがいい感じの本が昨年出ていたけど、その東京編とも言える内容かな。 対象へのLove度というかリスペクトがにじみ出ている文章は、読んでいるこちら側にもビシバシ伝わって満腹になれるというか、どうせ何かを書き散らすならばそんなポジティブな感じで行きたいな、と。