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松丸本舗:高山宏の本棚

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丸善松丸本舗の著名人の本棚のコーナーが衣変えして高山宏の棚が出来ていた。三冊屋の体で紹介されていた氏のコメントを抜き書きピックアップ。 「アートフルサイエンス」 バーバラ・M・スタフォード 言語に抑制されてきた視覚的諸メディアの復権を現代的批判用語に徹底翻訳。 「グーテンベルクの銀河系」 マーシャル・マクルーハン 「フィネガンス・ウェイク」朗読を日課とし、禅に急接近した人物。汲めど付きせず。 「薔薇の名前」ウンベルコ・エーコ 中世そしてキリスト教がメディアの構造としていかに現代そのものか。 「アナモルフォーズ」ユルギス・バルトルシャイティス ルネッサンスの調和を象徴したとされる遠近法を標的にそれを反転した欲望を追求。 「フランスワ・ラブレーの作品と中世・ルネッサンスの民衆文化」M・M・バフチン 身体・肉体を鍵に反理性を説く議論に至上の力を与えた。 「シェイクスピアはわれらの同時代人」ヤン・コット マニエリスムの語を用いずにこの上なきマニエリスム論を展開。 「夢の宇宙誌」澁澤龍彦 リブレイク(書物的)観念を障害つきつめた奇才の「小の中の大」思考の出発点。 「伝奇集」J・L・ボルヘス 収中の名篇「バベルの図書館」に代表される、本を巡る逆説の震撼的啓示。 「美術愛好家の陳列室」ジョルジュ・ペレック 美術館、そして絵という「小の中の大」を通して物語、そして本を眩惑的に考えさせる。