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松丸本舗:高山宏の本棚

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丸善松丸本舗の著名人の本棚のコーナーが衣変えして高山宏の棚が出来ていた。三冊屋の体で紹介されていた氏のコメントを抜き書きピックアップ。 「アートフルサイエンス」 バーバラ・M・スタフォード 言語に抑制されてきた視覚的諸メディアの復権を現代的批判用語に徹底翻訳。 「グーテンベルクの銀河系」 マーシャル・マクルーハン 「フィネガンス・ウェイク」朗読を日課とし、禅に急接近した人物。汲めど付きせず。 「薔薇の名前」ウンベルコ・エーコ 中世そしてキリスト教がメディアの構造としていかに現代そのものか。 「アナモルフォーズ」ユルギス・バルトルシャイティス ルネッサンスの調和を象徴したとされる遠近法を標的にそれを反転した欲望を追求。 「フランスワ・ラブレーの作品と中世・ルネッサンスの民衆文化」M・M・バフチン 身体・肉体を鍵に反理性を説く議論に至上の力を与えた。 「シェイクスピアはわれらの同時代人」ヤン・コット マニエリスムの語を用いずにこの上なきマニエリスム論を展開。 「夢の宇宙誌」澁澤龍彦 リブレイク(書物的)観念を障害つきつめた奇才の「小の中の大」思考の出発点。 「伝奇集」J・L・ボルヘス 収中の名篇「バベルの図書館」に代表される、本を巡る逆説の震撼的啓示。 「美術愛好家の陳列室」ジョルジュ・ペレック 美術館、そして絵という「小の中の大」を通して物語、そして本を眩惑的に考えさせる。

考える人 2008年春号

村上春樹による新訳だったり河出の世界文学全集をみるに、音楽での90年代の渋谷系周辺とカフェブームによるタワレコ発の旧作の定盤再発ブームのような見直しが、文学の方面でも最近大きな流れとして起きているようだね。で、 考える人 の2008年春号の特集は海外の長編小説ベスト100と題して、僕のような海外の小説をスルーして読んでなかった人にはもってこいのようなナビゲートとして使える一冊に仕上がっている。 考える人は毎回読み応えのあるボリュームに仕上がっているのは、週間月刊誌ではなく季刊誌だからか、それともUNIQLOの企業メセナ系雑誌のゆとりからなのか、と、ちょうど 文化系トークラジオ Life で雑誌を特集に喋っているのを聴きながら、この雑誌を読んでいたけど、新潮社はガルシアマルケスに続いてトマス・ピンチョンを新訳で来年だすようだね。これは楽しみ。

超人類へ!

本書の帯のコピーライトを見てSF小説と勘違いをしていて、読み始めて「あれ?これはノンフィクションだな」と気がついてしばらくは積ん読したままでスルーしていた。 で、再度読み始めると、ITやバイオ・ナノテクなどのテクノロジーの進歩・発展がこころ・からだにどう影響を与えているのかつぶさに観察した内容になっている。特に治療と能力増強の違いは区別がつくのかなど最新の具体例をまとめてあるので読み応えがあった。 なるほど筆者は(wipiedilaの項目を観ると)マイクロソフトの技術者だったりApex Nanotechnologiesという会社を興したり、とITやナノテク・バイオのジャンルについて見通しがきくからトランスヒューマニズムという彼の立場では言いたいことがあったのか炸裂している感じがいい。 私たちが今日の生活で利用しているものすべて、先達たちの活動の結果によるものである。「十分だ」などと考えず、その代わりに「さぁ、次は?」と問いかけてきた先達がいたから、今の私たちの生活がある。勇敢で向こう見ずな発明家や探検家たちは、よりよい生き方やより快適な生活を探し求めてきた。加えて、子供には時むんよりもよい健康状態と多くの機会を与えてやりたいと考えた。好奇心や、未知のものをためしてみたいという意志、危険に直面してもひるまない有機、それらを先達が持っていたからこそのすべてがあるのだ。濃厚から始まり、文字、日の枝葉、電気、抗生物質など、あげればきりがない。しかし、私たちは先達に借りたこの負債を返すことが出来ない。皆この世界から姿をけしてしまっているので、感謝の念を届けることも出来ない。 だが、返済は無理だとしても、未来の世代のために先払いはできるのではないか。子孫たちはあたしたちが開発した技術をなんらかの形で、(どんな形になるのか予測は難しく、わたいたちには創造すらできないかもしれないが)利用するだろう。歴史をひもとけば、あとの世代の人々は、私たちから伝えられた力を用いて世界をもっとよい場所にしようとするだろう。過去の世代の人々が成し遂げてくれたことを今こそ私たちが行う番なのだ。世界を探検し、行為と在り方をと新しい方法でもって実験し、そうやって学んだ知識を未来に向けてあたしていこうではないか。未来の人々に向かって、どのように生活せよと支持できない。多数の家族や個々人が...